「春バス攻略のための3つのルアー」
*ジェーソン・クリスティー(スミスウィック/ パーフェクト10ログ)
*ジミー・メーソン(エクスキャリバー / Xr50 ラトルベイト)
*ゼル・ローランド(ヤム / リザード)
春バスの攻略に有効な3つのルアーを3人のプロに上げてもらった
【 SMITHWICK スミスウィック/ パーフェクト10ログ 】
春の天候は崩れやすいのでいろんなシチュエーションに備えなければならない。その日によって活性が高かったり、低かったり、あるいはディープにいたり、逆にシャローにいたり、もしくはミドルレンジにサスペンドしていることもある。このような状況だからこそ、SMITHWICK(スミスウィック)ログのようなジャークベイトが効く。ジャークベイトは、高活性のバスも低活性のバスも引き付ける力がある。素早く、あるいは突然のタイミングで不規則なダートをする。しかもそれは、まるで瀕死の傷ついたベイトフィッシュの動きのようだ。B.A.S.S.マスター・エリートシリーズで活躍するトップスターであるジェーソン・クリスティーは、2013年のオクラホマ州グランドレイク・オーザチェロキーで開催されたB.A.S.S.マスター・クラシックで、SMITHWICK(スミスウィック)のログ・シリーズで戦い抜き、堂々の7位入賞を果たした。グランドレイクの13フィート(3.9メートル)付近の水温は44~47°F(7.8~9.8℃)だったが、こんな時こそSMITHWICK(スミスウィック)ログの出番だとジェーソン・クリスティーは言っている。もちろん水温がこれよりも低くても、高くても大丈夫だ。ログは早春に最も活躍してくれるルアーの一つであるばかりか、一年中を通じて効果的なルアーだ。ジャークベイトフィッシングをやる時のルールは、相対的濁度が高ければ高い程(濁りが強ければ強い程)バスにより近くタイトにアプローチする必要がある。クリアウォーターでは、視認性が増すので相対的にストライクゾーンが広がる。もし3~3.5フィート(90センチ~1メートル)の距離のログが見えるのであれば、バスには10フィート(3メートル)先のログが見えるということだ。
ディープでクリアな水域ではSMITHWICK(スミスウィック)のパーフェクト10ログが文字通りパーフェクトなジャークベイトだ。パーフェクト10ログは、大きくて長いリップを持たなくても10フィート(3メートル)のレンジまで潜行してくれる。もし色んなコンディションが整えば、それ以上のレンジにいるバスを引き付けるだけのポテンシャルがあるということだ。ポーズの時間とリズムについては、3~4秒以上のポーズを入れることはない。もしバスの群れがいることがわかれば、6~7秒ぐらいのポーズを入れるかもしれないが30秒以上ポーズを入れる忍耐力はないとクリスティーは言っている。
【 XCALIBURエクスキャリバー / Xr50 ラトルベイト 】
頼りになるルアーを上げるとすれば、ジミー・メーソンは、先ずXCALIBUR(エクスキャリバー)のXr50ラトルベイトを上げると言う。このバイブレーション・ルアーは、春の時期にはサーチルアーとして、そしてキャッチルアーとしてもベストなルアーだ。トーナメントプロであり、アラバマのテネシーリバー・リザーバーのガイドとして実績のあるメーソンはそう断言する。早春から春の時期を通じて彼のボートデッキには6種類のXCALIBUR(エクスキャリバー)Xr50ラトルベイト・ロッドと1本のXrkワンノッカー・バイブレーションルアー・ロッドが積まれている。早春の時期には、たくさんのメタルビーズが入った高音サウンドのXr50ラトルベイトよりも大き目のラトルボールが一つ入った低音サウンドのXrk50ワンノッカーを好んで使うと言う。この選択は必ずという訳ではないが、メーソンはノーズダウン。
(前傾姿勢で泳ぐ)のXrk50ワンノッカーが早春の時期には効果的だと信じている。早春の時期には、リフト・ドロップ・ベイト(ボトムホップなどのようなホッピングアクションで使うルアー)として使うことが多い。この時期に はステディー・リトリーブで使うことはめったにないともメーソンは言う。リフト・ドロップ・テクニックとは、グラスフィールドのワームフィッシングのようにボトム付近などをホップさせてバスを誘う釣り方だ。クロモやフサモ、あるいはザミアのようなベジテーションエリアでこのリフトドロップは効く。グラスの中にルアーを落とし込み、そしてホップさせる。この誘い方は低水温期などの低活性なバスのトリガー(引き金)になってくれる。たとえば、早春のベジテーションはまだまばらで、チャネルやドレイン(溝)や窪地などのボトム変化に隣接したこのようなベジテーションはステージングしやすい場所としてバスは見ているはずだ。青々としたベジテーションは、まだまだ若く、背丈も伸びきってないのでこのようなベジテーションがターゲットとなる。メーソンにとってXCALIBUR(エクスキャリバー)のXr50ラトルベイトは、プリスポーン、スポーン、ポストスポーンを通しての定番ルアーだ。ガンターズビル、ウィルソン、ピクウィック、ウィーラーなどの南部のリザーバーのラージマウスバスのスポーニングは数か月に渡って続く。したがって春の時期には、プリスポーナー、スポーナー、ポストスポーナーが常に混在してフィールドにいることが多い。プリスポーンバスを見つけるのは難しいことではなく、スポーナーがリザーバー上流のスポーニ ングエリアにいる場合は、
プリスポーナーは下流域にいるはずだ。何故なら全てのバスが同時に産卵するわけでないからだ。メーソンは、ベジテーション周りのバスを狙うためにタックルを用意する。スタンダードなファイバーグラス・クランクベイトロッドにフロロカーボンを巻いたものか、7フィート6インチのグラファイト・クランクベイトロッドに30ポンドのブレーディットライン(PE)を巻いたものをボートデッキに乗せている。ベジテーションにルアーが接触した時にロッドをあおればルアーがスタック(絡まる)しないようなタックル設定だ。
【 YUMヤム / リザード 】
YUM(ヤム)のソフトプラスチックベイトのリザード(やもり)を、B.A.S.S.マスター・エリートプロのゼル・ローランドは、春の中旬になると必ずタックルボックスの中に入れている。同じリザード系のサラマンダ―、ゼルマンダ―も同じだ。リザードが効き始めるのは、水温が57~60°F(16~18℃)になってからだ。YUM(ヤム)のリザードは完ぺきなワームだ。ステインウォーターには、ダーク系のカラーがよい。あとは、ブラックネオン、グリーンパンプキンをはじめ8~10種類ぐらいのカラーを使い分けている。自分が好きなカラーをとりあえず試してみればよい。10~15フィート(3~4.5メートル)の水深にいるバスは、3~5フィート(90センチ~1.5メートル)にいるバスよりも色の識別が困難であることを知っておくとよい。ローランドは、シャローウォーター・フィッシングの時は、おおむね3/16~1/4オンス(5.25~7グラム)のスリップシンカーでテキサスリグにし、リザードをトレーラーとして使っている。彼の場合は、めったにペグ留めはしないそうだ。キャロライナリグのトレーラーとしてもリザードをよく用いるがフィールドの状況やバスのコンディションによってリーダーの長さを調整している。スポーニングの時期は、1.5~2フィート(45~60センチ)の比較的短めにリーダーを調節する。何故なら、スポーニングのためにバスがボトム付近にいると思われるからだ。サマーパターンは、3.5~5フィート(1~1.5メートル)ぐらいの比較的長めのリーダーを使うことが多い。
大きな岩やスタンプのような硬いカバーに当たる感触があるまで、リズムを変えるとかアクションを付けるとか余計なことをする必要はない。私の考えでは、ホップさせることさえないと考えている。リトリーブは、カバーやストラクチャーに当たったら、僅かにベイトをジャンプさせて、カバーやストラクチャーを乗り越えさせ、また、できるだけボトムを這わせるような感じでリトリーブするのがよい。このやり方は、クリアウォーターであっても同じことだ。サイズが大きく見えるかもしれない。非常にクリアなフィールドでは、バルキーなシェープにバスはスプーキーになるかもしれないが、デカバスは気にも留めないだろう。
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