アメリカン ルアーフィッシング入門!!
「温度差の影響が大きい時期の要点!」2017年2月号Vol.110
バスにとって水温差の影響は年間を通じて確実にあるのだが、特に水温が極めて低い時期と逆に極めて高い時期の微妙な水温差は釣りにとって大きなファクターとなる。最も水温が低い今の時期、多くのフィールドではわずかな水温上昇によってバスの活性は上がるだろう。比較的暖かな水域を見つけ出す簡単な方法は、まず、釣りを始める時の水温と釣りを終える時の水温を調べることだ。
水は、夜通し冷やされ日中に温められる。従って、一般的に午後はフィールドの水温の中で最も高い時間帯となる。たとえ、午後から夜にかけて気温が下がり始めたとしても、日が照っている間に水温が温められる好条件な場所といえば、シャローフラットだ。フラットエリアは、水中の浮遊分子が水温を上昇させるので濁りが入ったステインウォーターが水温が上がり易い。スタンプやごろた石が点在するフラットはさらによい。プロダクティブなフラットの多くは、冬場魚が集まるディープが隣接しており、フィーディングのために容易にそのフラットへ移動できるという条件が整っている。
フラット以外で、ほんのわずかでも水温が上昇しやすい場所で、日当たりのよい日にバスの活性が上がり易い場所と言えば、リップラップや護岸提、橋脚のようなコンクリート製のマンメイドストラクチャー周りだ。これらのストラクチャーから離れたエリアまで水温が上がることはまずなく、バスもベイトフィッシュもこれらのストラクチャーにタイトに留まっていることが多い。大雨の後、河川やクリーク、排水路などは、しばしば暖かな水が流れ込む。メインレイク自体の水温やバンクの温かさ、雨の温度などの要素によって、流れ込みの影響を受けるエリアでは、今の時期は他の影響をあまり受けないエリアと比べても水温が上がったり、下がったりしやすい。時に、温度差が顕著な場合があるので常に水温のチェックを怠ってはならない。もし、暖かなエリア、特にわずかにカレントがあり、濁りも入っているような暖かな水域を見つけたら、一般的なシーズナルな傾向とは違ったアグレッシブなバスがいる可能性があると心しておこう。
水力発電所があるフィールドでは、暖かな水が放水されるということを見逃してはならない。しかも、この暖かな水の放水の影響が広大な範囲に及ぶことを知っておくべきだ。ローカルアングラー達はこのことをよく知っていて、いわゆる「ホットスポット」で釣りをしている。この時期、最も水温が高い場所にバスが集まると言うことを知っているからだ。しかしながら、このホットスポットでは、人的なプレッシャーが高く、多量のベイトフィッシュが集まるためにバスがセンシティブでかつセレクティブになっていることがある。ホットスポットから少し離れた下流もしくは風下にあるバンク沿いの水温をチェックしてみよう。放水域からかなり離れたエリアよりも、明らかに水温が高い場所が探し出せればホットスポットより釣り易い場合がある。水温について知っておかなければならない最も大切なことは、水温がエリアやスポットごとに違い、また1日を通しても変化しているということと、その水温の違いが釣果に影響するということだ。釣果に影響が大きい要素についてよく考え、水温計をよくチェックし、それにしたがってスポットを選択すれば、この厳しい時期にもより多くのバスを手にすることができるだろう。