アメリカン ルアーフィッシング入門!
「サマーバスのディープ攻略法」2017年7月号Vol.116
NORMAN LURES(ノーマン)の「DD22」の「DD」とは、ディープ・ダイビングの意味だ。沖のストラクチャーをサーチするためにディープにダイビングすることが、このルアーの目的だ。「DD22」は、20フィート(6m)レンジを効率的にサーチすることができる。サマーシーズンになると、バスが沖のストラクチャーのそばにかたまるためディープ・クランキングが有効なアプローチ法となる。魚が集まるスポットを探し出し「DD22」をキャストすると、一年の中でも特に激しいバスのアクションを体験することになるだろう。
【先ず、魚の居場所を探そう】
毎日釣りに出てバスを釣っているか、特別な真新しい情報を持っているかでなければ、釣りを始める前にはベイトやバスを探す必要がある。カギとなり得る深度にあるいくつかの要素が絡んだ色んなストラクチャーやヒントになる魚影を探し、ベイトフィッシュの塊やターゲットとするバスの群れが多く見られるレンジを導き出す。手始めに、ボディーウォーターかメジャーな支流の下流域にターゲットをしぼり、メインリバーチャネルに隣接するか、メインリバーチャネル内にあるストラクチャーを探し出そう。メインチャネルに沿って、特にベンドがきつい場所や支流の合流ポイントには特に注意を払おう。さらには、チャネルの中に存在するハンプ群やチャネルエンドの近くまで伸びた岬、チャネルエッジに近接するハンプや水没した道路跡にも注意が必要だ。もしリザーバーにカレントがあれば、カレントが当たるストラクチャーも要注意だ。カレントを遮るチャネルエッジやハンプの上下、あるいはカレントが当たる岬の先端などで、ベイトを待ち伏せるモードのバスが、これらのストラクチャーの陰に潜んでいることが多い。もしバスを見つけたら、ストラクチャーを丁寧にサーチしながら魚のムードをとらえながら釣り方を考えてみよう。もし可能であれば、探し出したキーポイントはGPSに記録しておくとよい。
【効率の良いクランキングを心がけよう】
いくつかのキーポイントを探しだし、いざ釣りを始める時にはストラクチャーの位置、例えばハンプのトップや気になる地形変化の位置を示すためにマーカーブイを投下するとよい。最近の優秀な魚探は記録したキーポイントへ確実に導いてくれる。クランクベイトを準備したら、自分がプロダクティブゾーンだと思う位置までの距離感を計算する必要がある。クランクベイトは水面から徐々に潜り始め、そして最終的には手元へ向かって浮き上がってくることを忘れてはならない。自分のボートポジションからキャストして、リトリーブ中に必ずキーゾーンを通過しながらストラクチャーをリップで叩いてこなければならない。キャストアングルも大切だ。カレントが強い場合にカレントに頭を向けている魚にアプローチをする時、下流側にボートポジションをとりトローリングモーター(フットコン)でボートポジションをキープするのは良い方法とは言えない。ルアーへの反応がいい時は、ストラクチャーにルアーがきちんとコンタクトしている場合が多い。あるいはルアーがアップストリームに泳いでいる時やルアーがストラクチャーに対して平行に泳いでいる時にバイトが起こりやすい。
【バイトを誘発しよう】
クランキングの場合、一般的に言って「DD22」のストラクチャーへの直接のコンタクトは重要だ。クランクベイトを潜航させ直ちにボトムを叩くようであれば、ロッドを下げ過ぎているのかもしれない。ロッドをスイープに動かしボトムを叩く場合は、ルアーが浮き上がらないように糸ふけを素早く取り続けなければならないだろう。また、クランクベイトのただ巻きだけではアプローチとしては不十分で、途中に軽めのポーズを入れたり、時折ロッドチップにトウィッチをいれるなどの変化が有効だ。クランキングのリズムの小さな変化やルアーのイレギュラーな動きがバイトを誘発する。釣りをしながらバイトが起こったプレゼンテーションは、何らかのアクション変化をつけた時だったのかボトム変化を感じた時だったのかを確認しておくとよい。もしパターンが見いだせるようであれば、プレゼンテーションに取り入れるべきだ。
【最終的な考え】
クランクベイトのカラーによって結果に大きな差がでる。その時の状況によってや特定の理由がわからない場合であっても、カラーによる釣果の差はでてくる。「DD22」が120色ものカラーバリエーションを提供している理由もここにある。スナップを使って簡単にカラーチェンジができるようにすることと、ルアーボックスを常に身近に置いておくとよい。場合によっては、異なったカラーをはじめからリグったロッドを数本用意しておく手もある。明確な反応がなくてもカラーを変えてみるとよい。シャッドパターンは、サマーシーズンのディープクランキングの定番カラーだ。と言うのもバスはシャッドやへリングなどのベイトフィッシュに依存していることが多いからだ。しかし、スモーキージョーやラベンダーシャッドのようなナチュラル系のカラーだけでなく、チャートリュースキラーやミッドナイトサンのような派手目のカラーも効果的だ。その時の魚の好みを探り出そう。知っておくべきその他の事柄として、ストラクチャーに依存しているバスは、その周りを回遊していることが多い。したがって、よいキーポイントに対して2回アプローチして尚且つ反応がない場合でも、もう一度そのポイントに戻ってアプローチしてみると激しくバイトしてくることもある。プラクティスのようにスポットの周りを何度か繰り返しアプローチしてみることも重要だ。また、もしキーポイントで簡単にバイトが得られた後に沈黙が続く場合は、1~2時間ポイントを休めると、また釣れることもある。最後に「サイレント・DD22」を忘れてはならない。多くのディープダイビング・クランクベイトはラトル入りなので、魚はラトル音に警戒心を持つこともあり、「サイレント・DD22」ディープダイビング・クランクベイトを使うことによって、それまでバイトしてこなかったバスがバイトしてくることがある。実際に、そのような場面は多くみられる。もし、キーポイントでよく釣れていたのに、反応が悪くなった場合には、「サイレント・DD22」にスイッチする手もあるので、そのポイントを見切る前にもう何匹か追加できるかもしれない。