アメリカン ルアーフィッシング入門!
「キャストのヒント/ バンディット」2017年9月号Vol.122
「何故同じスポットにキャストを繰り返さないの?」と私がクランクベイトを投げている時に私の釣りの友人はそう聞いた。冠水樹木の枝の間からバスを釣り上げてその魚をリリースした後に、同じウッドカバーの少し違うスポットに2投目をキャストした時だった。私にとって明確な理由があった訳ではないが、私にしたらそのスポットは比較的重要度の低いポイントだと判断して狙わなかったのだ。「あなたのクランクベイトは、カバーにしっかりとコンタクトして魚を釣ることができている。次のキャストは、同じ角度で同じカバーの同じスポットにルアーをコンタクトさせてごらん。」「今釣った魚は理由があってそこにいたわけで、まだ魚がいるかもしれないよ。」と彼は言った。
彼は私が信頼を置き尊敬をしている熟練のバスアングラーだった。私にとって失うものは何もない。私は言われたようにキャストし、最初に釣った時と同じようにアプローチを試みた。驚くことではないのかもしれないが、最初に釣った魚の双子の片割れのような魚を釣ることができたのだ。私はやはり同じスポットに三投目をキャストし、なんと3匹目を釣ったのだ。4匹目はいなかったが、私は彼からの教えであることを学んだ。この経験は何年も私の中に強く刻まれ、この考え方は次第に強くなっていった。バスは身を潜めることができる場所にいて、カレントブレークやシェードなどを構成するカバーに依存していることは明らかだ。ただ、たまにそうでない時も確かにある。もし正しいスポットに正しい角度でクランクベイトを通すことができなければ、その狙ったカバーにバスが潜んでいることをアングラーは決して気づくことはない。だからこそ魚がいそうなポイントには繰り返しキャストすべきなのだ。バイトがあったスポットや角度が完璧であれば、他のバスも同じアプローチに反応するかもしれない。
もし通いなれた河川やレイクであれば、よく釣れるポイントを記録しておくべきだ。例えそのスペシャルなスポットにその日は1匹しかいなかったとしても、別の日にはもっと多くのバスがそこに供給されているかもしれず1匹以上のバスが釣れるかもしれない。大き目のブッシュや冠水樹木やドックにはキャストを繰り返すことが重要で、狙うスポットを変えながら、キャストアングルも変えてキャストを繰りかえしてみよう。実際のところ、一つのカバーであってもそのカバーのレンジには幅があるので、Bandit(バンディット)「100シリーズ」を使ってそのカバーのシャローレンジを、少し深めのスポットには「200シリーズ」を、ディープレンジへは「300シリーズ」というようにアプローチするとよい。
もし水がクリアでカバーがヘビーでなければアプローチは容易で、自分が考える魚がいそうなキーポジションを決めやすい。そのような場合のファーストキャストは、狙うスポットのフロントサイドから始めるべきだ。そして徐々に狙っているポジションに近づけていくようなアプローチがよい。一方、ステインウォーターかあるいはカバーがヘビーで、離れた場所から魚がルアーを見つけにくく少しスプーキーな状態にある時は、カバーの一方から始めてカバー周りを丁寧にうっていくとよい。もちろん、カバーがヘビーであればある程、水が濁っていればいる程多めのキャストが重要で、カバーのあらゆるスポットにアプローチをすべきだ。魚がいるエリアでのパターンに注意を払い、例えばもしバスがシェードサイドやあるいは3フィート(90cm)レンジばかりで反応をするなら、他のスポットが如何によさそうでもそのようなスポットへのキャストは省く勇気が必要だ。もちろん、色んなアングルを試しながら見つけたスポットに繰り返しキャストすることも重要だ。そして魚がバイトしてきた時にこそキャスティングの繰り返しを決して忘れてはならない。