アメリカン ルアーフィッシング入門!!
「プリスポーンの準備を怠るな!」2017年2月号 Vol.109
アメリカの南部では今まさにプリスポーンの真っ最中だ。特にボディーウォーターの水深15フィート(4.5m)以浅のシャローにいるバスは、プリスポーン状態にある。とてつもないデカバスが釣れる最高のチャンスが到来している。北部に生息するラージマウスにとっては、まだ先のはなしだ。有難いことに、バスの生命再生サイクルの中でもこの輝かしい時期は、数週間という短い時間の経過によって徐々に北上していく。そこで、あなた自身の問題はというと、プリスポーンに備えた準備がちゃんと出来ているかということだ。もし、まだなのであれば、是非タックルボックスの中をチェックする時間を持つべきで、もし、あなたが住んでいる地域のバスがプリスポーンの状態になった時のために、今からタックルボックスの中のルアーのラインアップをプリスポーン用にグレードアップし準備を整えるべきだ。準備をする時のヒントをいくつか上げておこう。
クリークアーム(支流)の上流とディープ側のプライマリーポイントが、ラージマウスのプリスポーンにとってのカギとなる。両方とも、スポーニング前の栄養補給源を探すバスにとって最高のフィーディングスポットとなるからだ。タイトなウォブリング・アクションで泳ぐシャローダイビング・クランクベイトがここでのファーストチョイスとなる。BOMBER(ボーマー)の「フラットA」は、この要件を満たすクランクベイトとしてベストチョイスだということは多くの釣り人が認めることで疑いの余地がないだろう。繊細ながら逃げ惑うようなアクションがプリスポーンバスのアタックを誘発する。さらに、スポーニング行動に入った魚がいるバックウォーター・エリアをプロテクトするようなメインレイクのストラクチャーとなる橋脚や排水路、防波堤などの周りも「フラットA」が効果的だ。
水温や天候、日照時間によってはメインレイクにあるフラットも特別なポイントとなる。魚がフラットにいる場合は、大方はそのフラット上を動き回って色んな餌を探している。従って、カバーウォーターに対して繊細なアプローチが他の魚と同様に効果的でバスのバイトを誘発する。このようなフラットエリア・バスには、Cotton Cordell(コットンコーデル)の「スーパースポット」のようなリップレス・クランクベイト(バイブレーションルアー)が最適で、ロングディスタンスのファンキャスト(扇状にキャスト)が効果的だ。離れた場所にいるバスを引き付けるような比較的大きな音がするラトルとタイトなシミーアクション(ひらひらアクション)が効く。
YUM(ヤム)の「マネーミノー」は、ディープからシャローに繋がりフラットへと連なる溝や水路、水生植物によってできた通路など、バスが移動するためのルートとして使っているポイントでの選択肢となる。ファストもしくはスローにリトリーブすることによって生じる大きなパドルテールのナチュラルなスイミングアクションにバスは抵抗できない。水深によってシンカーのウエイトを調整するとよい。
寒冷前線が通過しても、暖かな日が1週間程続くとプリスポーン行動に拍車がかかるので、気を揉むこともシャローを諦めることもないのだ。多くのバスは、どういう訳か春の冷え込みはそんなに長くは続かないことを知っていて、深場へ戻るよりもシャローで水温低下を耐え忍んでいることが多い。
このような場合は、タックルを変えてピンポイント・プレゼンテーションにスイッチしよう。Booyah(ブーヤー)の「ベビー・ブージグ」にトレーラーとしてYUM(ヤム)の「クリスティークロー」をセットしたものをコンパクトにピッチングし、カバーに入り込んだバスを引きずり出そう。プリスポーンの時期は貴重な時期なので、取りこぼしがないように準備を怠ってはならない。