アメリカン ルアーフィッシング入門 !
「バイブラキング・チューブワーム攻略法!」2016年12月号 Vol.104
多くのバスアングラーが、寒さが厳しくなると他の釣りや他の趣味に乗り換えて、季節が温かくなるまでバスフィッシングから遠ざかっているようだ。しかし、中にはバスフィッシングを年中楽しんでいるアングラー達もいる。ペンシルベニアのバスプロであり、YUM(ヤム)のブランドプロのTy・スペードもその一人だ。
厳寒期のデカバスを狙うためフィールドに立った彼は言った。「サスケハナ・リバー、ジュニアタ・リバー、あるいはハイランド・リザーバーなどで低水温期のスモールマウスとラージマウスバスを狙う。メインルアーは、バイブラキング・チューブだ。チューブワームは汎用性が高いルアーだが、実際に色んな異なった状況に使えるものは実はそんなに多くはない。」彼が特に気に入って使っているのは、4.5インチのバイブラキング・チューブだ。と言うのも、このチューブは水押しが強く、ボディー表面のリブ構造が強い波動を生み出しバスの注意を引き付けることができるからだ。
彼が晩秋から冬にかけてラージマウスをターゲットにする場合は、クリークアームのディープセクションにフォーカスを当てクリークマウスから中流域までのティンバーやスタンプそして水没した立木にバイブラキング・チューブをフリッピングでうっていく。この時、バレット・シンカーをラインにペグ留めするか、フロリダリグ・シンカーにスクリュー止めして使う。しかし、必ずしもシンカーを固定するわけではなく状況次第だ。「例えば、インラインにボバーストップでワームにシンカーをタイトに固定しなければならないような厳しい状況では、私の場合はペグを好んで使う。オダやグラスを根がかりなくワームを通してくるためにその方法が唯一のやり方になる時もある。
ただもし、シンカーがすり抜けてくれるのであれば、シンカーがラインをスライドする方が好みだ。シンカーが自由に動くようにチューブとシンカーを固定しなければ、チューブはシンカーに引っ張られるように沈降する。これだと、バスはベイトフィッシュがエサを追いかけているような錯覚に陥るので、リアクションバイトのトリガーとなるのだ。低水温期の長い期間中、ペグなしのチューブワームは、シンカーを固定したチューブワームより明らかに釣果が勝るだろう。
リバー・スモールマウスを狙う場合、スペードはバイブラキング・チューブをいくつかの方法で使っている。「先ず第一は、カレントに沿わしてチューブワームをドリフトさせる方法だ。」多くのアングラーが、流れの渦の中にキャストして、そのまま流しているのを見かける。このやり方では、多くの魚を釣り損ねることになるだろう。「私のやり方は、カレントにキャストし、チューブワームの感触を感じることができるぐらいにラインテンションを保ち続ける。この方法が魚にとっても自然に見えるのだ。
カレントの強さによって、1/8から1/16オンスのチューブヘッド・ジグにバイブラキング・チューブをセットして使っている。ルアーコントロールができ、狙うエリアをきちんとカバーできる最小のウエイトを選ぶとよい。」「もう一つは、傾斜のあるショアラインがこの時期のターゲットゾーンになるのでそこもおさえておこう。」崩れかかったバンクやディープに連なっている傾斜がだらだらと続いているようなポイントを探し、ロングキャスト・アプローチでロッドチップをリフトさせながらボトムをスローに引く。スモールマウスは、フィーディングのためにこのようなエリアにさしてきているのでバイブラキング・チューブをまるで弱ったザリガニのような甲殻類が動いているように、ボトムに沿わせながらゆっくりと引いてくるとよい。