アメリカン ルアーフィッシング入門!
「リバー・スモールマウスの3種の攻略法!」2016年8月号 Vol.89
「ルアーボックスは色んなルアーで一杯だが、実際のところ使っているのは3種類のルアーだと言っても過言ではない。」ダグ・テールは、バンクに当たる反転流に向かってブルフロッグ・カラーのHeddon(ヘドン)タイニー・トーピードをキャストしながらそう言った。彼がペノブスコット川のスモールマウス・フィッシングで絶大な信頼を寄せているルアーリストのトップ・スリーの一つだ。ミルフォードにあるノースリッジ・アウトフッター(釣具ショップ)のオーナーであり、ガイドでもあるティールは、5月の上旬から9月いっぱいまで毎年ベノブスコット川で釣りをしている。そして、彼の客はブルフロッグ・カラーのベビー・トーピードとタイニー・トーピードでスモールマウスを面白いように釣ってくる。彼の客はトップウォーターの釣りを満喫するために、一日中それ以外のルアーをキャストすることはあまりない。何故ならトップウォーター・ルアーで釣れるバスのクオリティーが総じていいからだ。ティールが絶大な信頼を置いているあと2つのルアーは、トップウォータールアーとは全く違うルアーだ。一つは、5インチのYUM(ヤム)ディンガー(バンブルビー・スウィールカラーが多い)のワッキーセッティングともう一つは、ダークブラウン・クローダッドカラーのBOMBER(ボーマー)のモデルAクランクベイト(B02A か B06A)かスクエアAクランクベイトだ。YUM(ヤム)のディンガーは、信頼性が高くよく釣れるルアーで、水中ではバスのバイトを思う存分誘発してくれる。BOMBER(ボーマー)のモデルAとスクエアAのクランクベイトは、カバーフィッシングにおあつらえ向きで、素早くサーチできるのと魚の反応がトップに対して悪い時やカバー依存性が高い時に効果的だ。
ティールは、もちろんこれ以外のトップウォーター・ルアーについてもよく知っている。そしてトーピードの色んなカラーがスモールマウスに効くことも良く知っている。それでも、ブルフロッグ・カラーのベビー・トーピードとタイニー・トーピード以上にコンスタントに釣果を出してくれる組み合わせを知らないと言う。彼は、トウィッチとポーズを織り交ぜ、その日のスピードを絞り込んでいく。カレントがバンク沿いに当たっているか、フィーディング・スポットに当たっていれば、ルアーをデッド・ドリフトさせながらアクションを付けるか、アップストリーム(上流側)にキャストし、スラックラインを最小限にキープしながらリトリーブすることが多い。カレントがブレードを回転させ一見何もないようなスポットから強烈なストライクが起こることが多い。
ティールは、YUM(ヤム)ディンガーのワッキー・セッティングのアクションが一番好きだ。ただし、いわゆる「スロー・ムービング」、「ターゲット・キャスティング」の釣りとはかなり違う。彼の場合は、5/8オンス(17.5g)のバレット・シンカーをラインに通し使うので、カレントの中でもしっかりとボトムを取れ釣果もとても良い。プレゼンテーションが大事だ。「ボトムまで沈め、そしてしゃくる。そしてボトムを取りしゃくるというアクションを続ける。」もし、ボートがステイしているか僅かに流される程度であれば、ディンガーの「リフト&ドロップ」がお勧めだ。ボートがカレントに流されてしまう状況であれば、アップストリームにショートキャストし、しっかりとボトムを取ってからしゃくる。ティールは、ディンガーには、1/0ワイドギャップもしくはサークルフックを使うことが多い。「リフト&ドロップ」のコツは、軽く手首にスナップをかけるようにするとよい。
ティールのクランクベイトのプレゼンテーションは、全くシンプルだ。ただキャストしリトリーブする。彼のクランキング・ゲームの基本は、のBOMBER(ボーマー)モデルA(B02A もしくはB06A)とスクエアAで、水深やカレントによって押し倒されているウィードの角度などに合わせてルアー・セレクトしている。B02は、2~4フィート(0.6~1.2m)ランナーだが、普段はこれがファーストチョイスの場合が多い。スクエアAは、非常に浅いポイントでの釣りに向いており、B06Aはより深いレンジを狙う時だ。この3つのクランクベイトは、どれもロックカバーをよくすり抜けてくれ、スモールマウスのストライクを効果的に誘発してくれる。彼のお気に入りのカラーは、ダークブラウン・クローダッドだ。