「ビル・ダンスが解説する晩秋から初冬の釣り!」
この時期はフィールドもバスにも色んな変化がある。マップを一緒に見ながらこの時期の釣りについて考えてみよう。 1) 水生植物 植物の種類にもよるが、多くの水草は枯れ始め、あるいは生育が殆ど止まっている状態だ。フィールドを織りなす様々な色が変わり、ザアミ(アメリカ産のソテツ)のような植物は根元に落ち葉を敷き詰め冬支度を始めている。フサモは、生育こそ遅くはなるものの他の水生植物と比べてもまだ緑を保ち背丈も高い。多くの水生植物は枯れ始め段々と姿を消していく。 2) トップウォーター・アクション この時期になると多くのバスとベイトフィッシュは既にディープへ移動しているが、私はフィールドの南側のエリアで最初の霜が降りた日以降の時期に、驚くほどのトップウォーター・ストライクに遭遇し興奮することがしばしばある。このタイミングでは、REBEL(レーベル)のポップR(P60 : 1/4オンス、7グラム)が時期的に例外的ではあるがヒットルアーとなる。 3) ベイトフィッシュの移動 おびただしい数のベイトフィッシュがこの時期、支流域やワンドの中へ移動するので、私はリザーバーでは北端に位置する2本の支流に狙いを定める。大きな塊のベイトフィッシュの群れとデカバスが魚探の同じ画面に映し出されることもしばしばだ。 4) 深場のブルーギル ブルーギルは、晩秋になるまでに既にディープゾーンへ移動を終わらせているが、多くはボトム付近にサスペンドしている。水温が低くなればなるほど、ブルーギルはボトム近くにポジショニングするものだ。 5) 寒冷前線 魚は寒冷前線の通過に従って浮き気味になったり、移動したりする。寒冷前線の通過の前後36時間~48時間は魚のレンジやポジショニングが変化しやすい。数日前までいた場所に魚がいなくなるということはよくある。 「実際に地形を読み解こう」多くのアングラーが、秋になるとバスがいなくなるとぼやく。魚がいなくなるわけでは無く、魚が単に以前いた場所にいないというだけだ。もし、バスがワカサギなどのベイトフィッシュを捕食しているのなら、先ず魚探でサスペンドしているベイトの群れと、そのベイトを追っているサスペンドバスを探すことに集中すべきだ。ベイトフィッシュが支流域に移動を繰り返すのを見れば興奮するだろう。ただ、ベイトフィッシュの多くはディープレンジに留まる傾向が強い。私は以前支流域やワンドの中のベイトフィッシュを何時間も追いかけたことがある。ベイトの多くは、ディープレンジ(10~21フィート、3~6.3メートル)にサスペンドしているが、時に浮き上がり、時に沈んでサスペンド・レンジを変えるが、9フィート(2.7メートル)以浅のシャローへ移動することは稀だった。この時期に関して言えば、9フィート(2.7メートル)の水深がベイトフィッシュにとっての境界線のようなもののようだ。バスがこのようにサスペンドしているベイトフィッシュを捕食しているようであれば、ジャークベイトにバスはよくヒットしてくる。3.5インチ(9センチ)のREBEL(レーベル)のトラックダウン・ミノー(TD10 : 3/8オンス、10.5グラム/シンキング・バージョン)でバスがいるレンジまでカウントダウンしてレンジを合わせてからジャーキングで狙うとよい。多くのバスやベイトフィッシュがディープレンジへと移動していても、一部のバスはショアラインで甲殻類やベイトフィッシュ以外のベイトを捕食しながらシャローに居残っている。バンクからほど近い沖にあるクリークチャネルを探そう。マップ上では、西岸のショアラインにあるシャローフラットの少し沖を通り、北西の支流域から東岸のロック・リップラップの沖側の先端にかけて走るクリークチャネルがあることに気づくだろうか。このクリークチャネル沿いは魚がいる確率が高い。クリークチャネルが走るディープウォーターが隣接するロック・リップラップ・エリアでは多くのバスは甲殻類を捕食しているだろう。ここでは、スローに攻めることができるジグやルアーが私の第一選択となるが、クランクベイトのストップ・アンド・ゴーもありだ。晩秋になるとREBEL(レーベル)のビッグ・クロー(D74 : 7/16オンス、12.3グラム)を定番ルアーの一つに上げることができるが、ゴロタ石の間を高速でリトリーブするようなことはしてはならない。スローからややスロー、ややスローからスローという風にリトリーブ・スピードに変化を付けながら、基本スロー・スピードでアプローチして欲しい。もし、クリアなフィールドで釣りをするなら、スピニング・タックルでウィー・クローフィッシュ(F76 : 1/5オンス、5.6グラム)かディープ・ウィー(D76:3/8オンス、10.5グラム)を試してみよう。あるいは、ヨーヨー・テクニックでバイブレーション(Heddonヘドン バイユーブギ W65 : 1/3オンス、9.4グラム)をCotton Cordell(コットン・コーデル)のC.C.スプーンのように、ロッドチップをしゃくり上げてはフリーフォールさせるか、ボートの真下へバーチカルジギングのようにアクションさせるとよい。数日、暖かい日が続けば、ブルーギルはレンジを上げるだろう。そんな時は、REBEL(レーベル)のブルーギル(F82 : 1/4オンス、7グラム)のクランキングが面白い。ブルーギル狙いのバスがアタックしてくるはずだ。アイソレートなカバー、例えば、ディープ隣接のティンバーなどはディープとシャローレンジへの移動に便利なのでバスが居つきやすい。西岸に沿ったシャローエリアのティンバーの外側にあるディープウォーター隣接のアイソレートなティンバーは狙い目だ。そこでは、ジギング・スプーンか4~5インチ(10.2~12.7センチ)のグラブ(YUMヤム YUMWG4 ウォールアイ・グラブ)もいい。1/2オンス(14グラム)のウイローリーフ・スピナーベイト(Booyahブーヤー BYBW12ブーヤー・ブレード:ダブル・ウイロー、BYCSW12 カウンターストライク:ダブル・ウイロー)のスロー・ロールアクションやフリーフォールも効くだろう。反対するバスプロ達もいるだろうが、バスの鼻先へルアーを落とし込んだり、スローなアピールが有効だと私は信じている。もちろん、ファスト・アクションでもバスは釣れるが、もう一匹のバスを追加したいのならスローな攻めも是非試してもらいたい。夜間に気温が下がり、日中でも日差しが弱くなるこの時期は、昼ごろになってようやく水温が徐々に温かくなり、午後の3時頃に水温が一番上がるという状態となる。日によって多少違うが、午後の2時から4時頃が、一日で最も暖かくなる時間帯になり、その時間帯に活性の良いバスに遭遇することが多い。従って、よく眠ってからの午後の釣行はお勧めだ。