「バスプロ達の秋バスの攻略パターンとは?」
B.A.S.S.マスター・エリート・プロ達に聞いても、秋の釣りが大好きだというプロもいれば、苦手だというプロもいて意見が分かれる。気候的にも過ごしやすくアウトドアにも最高の季節なのに、釣りに行くと水位が大きく変化していていたり、ベイトの存在やフィールドコンディションもフィールドやエリアによっても大きく差があり、ある意味アングラーにとってとても難しい時期とも言えるのが秋の釣りだ。そこで、秋の釣りを得意とするエリートプロ達に秋バスの攻略パターンについてアドバイスをしてもらった。
1)水位の低下
秋のリザーバーでは、しばしば減水によって水位の低下がみられるとフロリダのエリートプロ、ランドル・サープは言う。毎年、この時期の減水は冬と早春の降雨を見越して秋の間にリザーバーの水位を徐々に落としていくために、フィールドの様相は変わり果て、釣りに行くと早春によく釣れていたいつものエリアにはバスはもはやいなくなっていることに気づかされることだろう。そして、晩秋にもなると早春にバスが釣れていた場所が冬に備えて人工的に減水させた結果、それらのエリアが頭上高く見上げる様になっている光景を目にすることもある。水位が下がったおかげで、バスやベイトフィッシュは元いたシャローエリアからディープのリバー・チャネルと現状の水位の間に位置するセカンダリーポイントやクリーク・チャネルのレイダウン、アイソレートなスタンプ、あるいは、ボートドックの前の8フィート(2.4メートル)ゾーンにあるブラッシュ・パイルなどに移動していることが多い。バスは、これらの移動したスポット周りに溜まり、ベイトフィッシュが通るのを待ち構えている。ダイビング・クランクベイト(ボーマー:ファットフリーシャッド、モデルA)やフットボール・ジグ(ブーヤー:ピッグスキンジグ)でこれらのキー・スポットをサーチしていくとよいとサープは言っている。
*サープのボーナス・アドバイス*
減水によって露出したアイソレートなスタンプやロック、レイダウンなどを写真に撮っておき水位が回復した春にそれらのポイントを狙うとよい
2)ディープを狙え
秋の時期は、表水温の変化に騙されてバスの居場所を見失うことがあるとカリフォルニアのエリートプロ、クリス・ザルデインは言う。秋の最初の冷え込みによって表水温は急速に下がるものの、数フィート(60~90センチ)下の水温は、まだしばらくの間温かい状態が続くことが多い。秋バスは、表水温が示す印象よりも若干上のレンジにいることが多く、ディープゾーンの水温が下がるまでは意外と表層から数フィート(60~90センチ)下のレンジにサスペンドしているものだ。ディープ・ゾーンまで水温が下がれば、メイン・レイクのチャネルのエッジか中層あたりを秋のディープバスをターゲットにドロップショット・リグ(エクスキャリバー:ドロップショット・シンカー:写真↓)でサーチしていこう。
*ザルデインのボーナス・アドバイス*
突然の秋雨による濁り水の流れ込みは、水温とは無関係に秋のリザーバー・バスをシャローウォーターへ移動させることがあるので、その様な時はシャローウォーター狙いも選択肢に入れるとよい。
3)沖のスクール・バス
秋の時期、多くのフィールドでは沖に移動したバスの群れがベイトフィッシュを待ってスクールしていることが多いとテキサスのエリートプロ、マット・リードは言う。バスは、なだらかで長い尾根を持つ岬でベイトフィッシュが来るのを待ってサスペンドしている。フィールドによっては、かなり沖でベイトフィッシュの群れを根気よく待っていたバスが、通過するベイトフィッシュを水面へ追い込み食い上げているのを目にするはずだ。このようなバスは、回遊性の傾向があり、文字通りベイトフィッシュに依存してどこへでも移動するタイプのバスだ。このタイプのバスを狙う場合は、トップウォーターのペンシルベイト(ヘドン:ザラ・スプーク)、チャガー(ヘドン:ラッキー13)やポッパー(レーベル:ポップR)など表層近くで捕食している活性の高いバスに有効なルアーを使うべきだ。
*リードのボーナス・アドバイス*
スクーリング・バスに接近しすぎるとバスを散らしてしまうので、長めのベイト・ロッドに10ポンドラインとハイスピード・リールの組み合わせでスクールから充分距離をとってからキャスティングすべきだ。
4)バイブレーション・ルアーでのリアクションバイト
バイブレーション(コットンコーデル:スーパースポット)、秋の釣りでは無くてはならないルアーだ。と言うのもバイブレーション・ルアーは、色んな状況でパワーフィッシングが可能なベイトフィッシュ・ライクなルアーだからだとテキサスのエリートプロ、ケリー・ジョーダンは言う。オーソドックスとも言える秋のバイブレーション・フィッシングは、支流のシャローウォーターの水面でベイトフィッシュが逃げ惑っている場合やバスがボイルしている場合などに、そのスポットにバイブレーションをキャストして中程度のリトリーブ・スピードで巻けば、直ぐにバイトが得られることも多い。しかし、水表面での活性が確認できなくてもベイトがいればバイトが得られることもあるので、先ずはキャストしてみよう。なだらかな尾根を持つ、濁りの入った岬、メイン・レイクや支流のフラット・エリアやベイトの群れが確認できるようなポイントでバイブレーション(エクスキャリバー:ラトルベイト、ワンノッカー)のリアクション・バイトが得られるだろう。さらには、水温低下によって多くの水生植物が枯れてしまっているエリアでも、そんな水生植物のエッジへのバイブレーションのファスト・リトリーブが効果的だ。
*ジョーダンのボーナス・アドバイス*
秋に行われるトーナメントのゲームプランでシャローゲームは外せないが、寒冷前線の通過によってバスのレンジが下がった時でも、急坂なチャネル・バンク沿いにキャストして、バイブレーション(ヘドン:バイユー・ブギ)をボトムに着底させた後、ロッドを上方へ鋭くジャークさせてフォールさせるボトムホップ・アクションでリアクションバイトを得ることができるはずだ。