Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)を使ったディープゾーン攻略法
30フィート(9メートル)の水深にあるチャネル・エッジに付いているバスの群れを発見したものの、中々口を使ってくれない場合、つまり、あなたが投げるジグに見向きもせず、ワームに対してもそっぽを向き、ジギングスプーンを嫌がるようなタフな状況を経験したことがあるはずだ。そのような時に、バスの群れにクランクベイトでアプローチできれば必ず釣れるのにと考えたことはないだろうか。でも、どうやったらクランクベイトを17フィート(5.1メートル)のディープ・ゾーンにいるバスの群れまで届かすことができるだろうか。そのような状況で、エリート・プロ達が使うポピュラーなテクニックの一つに「ロング・ライニング」と呼ばれるものがある。すなわち、スプール抵抗をフリーにしたリールでロングキャストをし、次にトローリング・モーター(フット・エレキ)で、ルアーから遠ざかるように100ヤード(90メートル)あるいはラインが出尽くすまで移動してディスタンスを充分稼いでからリトリーブを始めるという究極のロングディスタンス釣法だ。ディスタンスを取れば取るほどクランクベイトがより深く潜行してくれるという理屈だ。「ロング・ライニング」は、カバーが極端に少ないフィールドや水深の変化もあまりなくボトムの変化も乏しい、言わばバスにとっても留まるポイントが極端に少ないレイクなどで有効なテクニックだ。「ロング・ライニング」は、バスが散らばっている状況で効果的ではあるが、大きな欠点が一つある。それは、1回のキャストに途方もなく時間がかかってしまうということだ。トーナメントや限られた時間での釣行などには現実的な釣りとは言えないかもしれない。しかし、ここにクランクベイトを自分が必要とするレンジまで送り込めるもっと良い、そして、もっと手っ取り早い方法があるので紹介しよう。Booyah(ブーヤー)のBoo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)だ。Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)は、ナイロンコーティングされたしなやかで強度があるケーブルとベイトフィッシュのように見えるヘッド・シンカーで構成されている非常にシンプルなキャスティング・リグだ。これにクランクベイトを結紮してキャスティングを行う。リグのケーブルがしなやかなのでクランクベイト本来のオリジナルなアクションを阻害することも一切なく、まるで、ヘッド・シンカーを後ろからクランクベイトが追いかけているように見えて、バスにとっては刺激的な外観となっている。バスにしてみれば、一匹の小さな魚(クランクベイト)がより小さなベイトフィッシュ(スピナーベイト・スタイルのヘッド・シンカー)を追っているように見えるはずだ。Boo Rig(ブー・リグ)を使うことによって、ルアーにウエイトが追加されるのでロングキャストが可能になるばかりか、クランクベイトをボトムまで送り込むためにリールに細工などする必要も無く、ただ、目的とする水深に到達したらリトリーブを普通に始めればよい。おそらく、「ロング・ライニング」テクニックで一投している間にBoo Rig(ブー・リグ)だと4~5回はキャスティングができるだろう。それに加えて、バスがディープレンジにサスペンドしている時でさえ、カウントダウンすることによって、バスがいるレンジに確実に、そして簡単にクランクベイトを送り込むことができる。Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)は、伝説のバスマン、ボビー・アーレーと彼の双子の兄弟であるビリーによって開発されたリグである。二人ともトーナメントプロだが、ボビーはB.A.S.S.マスター・クラシックで2回優勝している。多くのアングラーが直面している問題を解決してくれるようなルアーデザインを我々に提供してくれることで有名だ。二人ともアーカンサスのウォシタ・レイクの近くに住んでいるが、このレイクはディープでクリアなハイランド・レイクだ。ここでの夏の釣りの定番と言えば、ディープに点在するブラッシュ・パイルに付くバスを狙うのがお決まりのコースだ。ノーマルなクランクベイトをその深度まで送り込むのはほとんど不可能である。彼らが考案したBoo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)でクランクベイトをディープのブラッシュ・パイルに付いているバスにアプローチしてみると次から次へとバスは面白いようにアタックしてきた。Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)の偉大なところは、どのタイプのクランクベイトであっても、お望みの深さで釣りができるということだ。僅か3フィート(90センチ)の潜行深度にデザインされているスクエア・リップ・クランクベイトを、もし必要ならば30フィート(9メートル)まで送り込めるのだ。クランクベイトに限らず、タックルボックスの中の全てのルアーに対する可能性が広がったと言えるだろう。Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)のラインアップには、1/4オンス(7グラム)、3/8オンス(10.5グラム)、1/2オンス(14グラム)の3つの種類があるが、最も軽い1/4オンス(7グラム)のモデルでも大きなサイズのフローティング・タイプのクランクベイトをしっかりとボトム、あるいは、お望みのレンジまで送り届けてくれる。秋の釣りで、バスが深場からレンジを上げシャローウォーター周りで補食している時には、1/4オンス(7グラム)のBoo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)とエクスキャリバーのXCS100スクエアリップ・クランクベイトの組み合わせがお勧めだ。スモールマウスを狙うのだったら、XCS100のスモールマウス・グリーンカラーの選択が効果的だ。Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)を使うことによって、元々、個々に設定されたルアーの潜行深度をより深く潜らせることができるようになるだけではなく、ルアーのリトリーブスピードを上げることもできる。春の釣りでは、アラバマのプロガイドでトーナメントプロでもあるジミー・メーソンは、クリークチャネルにサスペンドしているバスに対して、Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)とBOMBER(ボーマー)のフラットA(B02FA)との組み合わせが非常に効果があると言っている。彼の場合、カウントダウンで5秒待ってからリトリーブを始めるそうだ。元々は、僅か6フィート(1.8メートル)しか潜らないフラットA(B02FA)を、16フィート(4.8メートル)のレンジにサスペンドしているバスの群れへ確実にアプローチさせてバイトを得ているのだ。夏と冬の釣りは時としてタフなものになるが、こんなタフな時期になると、マーレー兄弟とメイソンは状況次第では、Boo Flex Rig(ブー・フレックス・リグ)の代わりにアンブレラ・スタイルのBoo Rig(ブー・リグ)へスイッチすることがある。このアンブレラ・タイプのBoo Rig(ブー・リグ)は、しなやかなケーブルから出る4本のルアー・アームにウイロー・リーフ・ブレードが1枚づつ付いている。BOMBER(ボーマー)のファット・フリー・シャッド(BD7F)は、究極のクランクベイトだが、Boo Rig(ブー・リグ)にリグるとウイロー・ブレードのフラッシング効果によって、バスへのアピール力が増すと共に水中でのバイブレーション効果も加わる。さらに、Boo Rig(ブー・リグ)に組み込むことによって、ファット・フリー・シャッドがディープレンジのプロダクティブ・ゾーンに通常より長く留まってくれることも大きなメリットとなる。