9月の上旬までは、沖のブレークがらみのバスは丸々と肥えたコンディションの魚が多い。晩春からの数か月、小さめのリップを持ったウォブリングアクションが強めのクランクベイトがよく効いていたはずだ。沖のブレークに付いているバスは、夏の終わりごろになると少しスレた状態ではあるものの、同じエリアに留まりエリア内を移動している状態だろう。FLWのツアープロであるデービッド・ダドレーによれば、4~5週間前まで簡単に口を使ってくれていたバスも、この時期になるとなかなか口を使ってくれないことも多い。
一般に5月の終わり頃から6月にかけて沖のブレークに移動してきたバスには、ラトル音が強目のボーマーのファットフリーシャッドBD7Fが効果的だが、真夏から夏の終盤にかけての時期には、同じボーマーのファットフリーシャッド・シリーズのサイレントモデルであるBD7SFがより際立って有効となる。言い換えれば、ファットフリーシャッドのサイレントバージョンが有効になるほど、この時期のバスが敏感になっているとも言える。どうしてクランクベイトをこのようなセンシティブになったバスに使い続けるのか?その理由は、この時期のバスがクランクベイトによく反応し釣れるということだけではなく、バスの群れが潜んでいるカバー周りを効率よく探っていくことができるルアーだからなのだ。ほとんどのバスプロ達が口を同じくして言うことは、
スクールバスから最初の一匹を釣ることの大変さである。しかし、最初のバスがバイトをしてくれた後は、比較的容易に口を使ってくれるようになることも多い。一年を通して、特にこの時期にサイレントタイプのルアーがバスをよく惑わし、比較的よく効いてくれることは多くのプロが言っている。
バスが沖のブレークなどに移動してきた頃は、捕食も積極的でやる気も満々でラトリング・クランクベイトによく反応してくれていたバスも、次第にサイレントの方に反応がよくなっていく傾向が見られるだろう。多くのバスプロ達は、この時期になるとサイレントタイプのクランクベイトにシフトさせると同時に、アクションもスローダウンさせることが多い。最初のころはうるさい程のラトル音に反応してくれるバスは、一旦スクールに火がつけば面白いように立て続けに釣れることさえあるのだが、いつまでもそのイメージで釣りをするのではなく、強めのアプローチに対して反応が悪くなってきたと感じたら、ルアーアクションをスローダウンさせ、サイレントバージョンにスイッチすべきタイミングが来たと考えてみよう。バスは、スローアクションのサイレントルアーにもしっかりと反応し、このパターンの釣りでも爆釣になることさえあるのだ。しかし、バスの反応に時間がかかり過ぎると感じるようであれば、ブレークバス・パターンは終わりに近づいているのかもしれない。
ラトリング・クランクベイトからサイレント・クランクベイトへスイッチするタイミングは、次のようなことでも分かる。
ラトリング・クランクベイトのスクールフィッシュからの反応が渋く、ルアーを追っては来るもののバイトまでは至らない状態が続けば、何か別のアプローチをすべきだという大きなヒントをくれていると考えなければならない。アングラーによっては、ルアーは替えずにルアーカラーを替えてみるかもしれないが、しばしばカラーは替えずにサイレントパターンに替えることでバイトが得られるようになることもあることを知っておいて欲しい。サイレントパターンに反応が出たとしても、それはクリアウォーターでしか見られない反応かもしれない。クリアウォーターバスは、サウンドよりもむしろ視覚的要素やルアーアクションに伴う水押しに反応することが多々あるので、どの要素にバスが反応しているのか、していないのかを判断する必要がある。クリアウォーターでは、カラーセレクションもナチュラル系に反応がよい場合が多いことは知っておくとよいだろう。大きなサウンドを出すラトル・ルアーは、スプーキーなバスのやる気のスイッチを切ってしまうこともあるので、そのことはよく覚えておこう。検討を祈る。
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