アメリカンルアーフィッシング入門!Vol.19
「ローライトコンディションでのトップウォーターゲーム」
夜明けにジッターバグのステディーリトリーブを繰り返していると、つい眠くなることがあるが、決して気を緩めてはならない。ナイトゲームや早朝のトップウォーターゲームのバイトは特に前触れもなく突然に起こり、しかも凄まじいバイトが多い。だからと言ってあまり緊張をし過ぎずに、ただし気を緩めることなくキャストを繰り返す。月明かりの中、あるいは真っ暗闇の中でのキャスティングは途轍もなくスリリングな感じがする。周りの音やロッドに伝わってくる感触に集中していても、突然のストライクには度肝を抜かれるものだ。先ずキャストする方向へきちんと正面を向いて、バスがアタックする水しぶきにも動揺せず、バスのバイトをちゃんと感じるまでは絶対に合わせてはならない。夜釣りやスーパーローライトコンディションでもバスは果敢にバイトしてくるが、フッキングミスが意外と多い。そして、合わせに失敗したトレブルフックがこっちに飛んでくるので、ローライトでは日中以上に気を付けないと非常に危険だということも充分理解しておいて欲しい。少しでも危険を回避するためにゴーグルを装着することは大切だ。
夏の日没後、暑さを避けてシェードに逃げ込んでいたバスは少しディープなハンプ周りやチャネルに沿ってうろつきだす。あるいは、流れによって僅かばかり水温が低くなった溶存酸素量が高めの浅瀬や、オーバーハングやバンク沿いのアンダーカット(えぐれ)などに隣接する淵(淀み、プール)の角などに魚は集まっていることが多い。しかし、それから数時間も経つとプレジャーボートや釣り人などのプレッシャーを受けて、居心地のよいそういった場所からさまよいでることになる。一般的に、ローライトになるとレイクフィッシュは、シャローやディープ隣接のフラットへ、リバーフィッシュは、シャローウォーターの流れが強い大きな淵(淀み、プール)の隅などに移動する。そこで彼らは、ベイトフィッシュや甲殻類を好んで補食しているがカエルやヘビや昆虫、そして水面を泳ぐ全ての生き物を狙っている。ダークカラーのワームでボトムバンピングさせたりスピナーベイトのスローロールも夜釣りには効果的だが、やはりトップウォーターゲームほどのスリルは味わえないのも事実だ。要するに、水中を攻めるルアーよりもトップウォータールアーでのローライトでのストライクは、確実にエキサイティングで魅力的だと言える。 夜間に魚はオープンエリアをクルーズする傾向があるので、ルアーを動かし続けることが大切だ。また、カバーがあるエリアでのルアーの動かし方のコツは、スロー気味なステディーリトリーブでカバーの近くを通してやることだ。そんな時こそお勧めな2つのルアーがある。一つは、ウォブリングアクションとガーグリングアクション(ゴボゴボいう音)で75年間もトップウォータールアーを牽引してきたアーボガストのジッターバグである。もう一つは、ルアー自体に浮力があるため、バズベイトでありながらよりスローなリトリーブが可能になっただけでなくリトリーブを途中でストップすることもできる画期的かつ新しいルアーであるアーボガストのバズプラグだ。クラシックなジッターバグは、2インチ(5センチ)から4 1/2インチ(11.4センチ)までの4つのサイズがある。
2インチバージョン(G630)は、スピニングタックルで使え、流れの中ではバスにとってまるで宝石のような存在となる。最も大きな4 1/2インチバージョン(G700)のジッターバグは、少ないバイトの中からコンディションの良いグッドバスを狙う時に最強のルアーとなる。ジョイントタイプ(G670/ 3 1/2インチ、G620/ 2 1/2インチ)は、オリジナルジッターバグにさらに振り振りアクションが加わったものだ。クリッカータイプ(G675/ 3 1/2インチ、G655/ 3インチ、G625/ 2 1/2インチ、G635/ 2インチ)は、オリジナルバージョンとジョイントバージョンがあるが、絶妙なラトルサウンドでバスを誘う。
バズプラグと小さなサイズのバズプラグジュニアは、より大きなバジングサウンドと水の撹拌が特長だが、ジッターバグよりもウォブリングアクションは小さ目だ。ジッターバグとバズプラグとの使い分けは、その日のバスのムードやフィールドコンディションによって決めればよい。
多くのアングラーが夜釣りやスーパーローライトコンディションで必要なカラーは、ブラックカラーだと信じているが、それに関しては間違いでは決してない。ブラックカラーは、我々から見れば闇夜に溶け込んでしまうように見えるが、下から見上げるバスの視点から見れば、特に暗闇から見上げる場合、水面にあるルアーの輪郭やシルエットが、ブラックカラーの方が他のカラーより強く見やすいカラーだと言える。
どちらのルアーを使うにせよ、最もよいプレゼンテーションの仕方は可能な限りロングキャストし、着水後の波紋が消えるぐらい待った後スローからやや早めぐらいまでを限度にリトリーブする。ルアーがアイソレートカバーなどに接近した時に、バイトのタイミングを与える意味でほんの僅かでいいのでポーズを入れるとよい。バスが反応すれば、スプラッシュ音と同時に大きな水の盛り上がりを目にするだろう。そこで、もし魚のバイトを感じれば、確実にフッキングするためにスナップを効かせた短くシャープなフッキングを心掛けよう。
バスがミスバイトした場合は、合わせをやらずに、容易ではないが心を落ち着かせ、その場所から同じリトリーブスピードで何事もなかったようにルアーを引いてこよう。しばしば、バスが二度食いしてくることがある。バイトは最初の時よりドラマチックではないが、より確実にバイトしてくることが多い。
もし、バスが二度目のバイトをしない場合でも、また同じコースを通せばバイトしてくることもよくあることだ。バイトがなければ、ダークカラーのヤムのディンガーのテキサスリグをバイトがあったスポットへ出来るだけ正確にキャストすれば、ルアーがボトムに着底する前にルアーをひったくるようにバイトしてくる場合がある。 次に、スーパーローライトとナイトフィッシングのコツを列記しておこう。
- 日が沈む1~2時間前にフィールドへ着いたら、下見がてら好きなルアーで釣りをしよう。暗闇でのアプローチに備えローライトコンディションで目を慣らしながら、まだ視界が効くうちにエリアの状況やカバーや根がかりポイントなどをあらかじめ頭に入れておこう。
- ヘッドライトを付けよう。それは針を外す時やラインの結び替え、そしてボート上のあらゆる作業にも必要となる。できるだけキャストするスポットをこうこうとライトで照らし続けるのはよくない。バスを驚かすことになるからだ。特にシャローフラットエリアでは気をつけよう。
- 魚をランディングする時もネットなどを使い、エリアへのプレッシャーを出来るだけかけないようにしよう。そして、それは外れたルアーが自分の顔へ飛んでこないように余計なラインテンションをかけないためでもある。
- 夜にはラン&ガンはしないでおこう。エリア選びは慎重に釣りは丁寧に。
- ジッターバグやバズプラグを使ったナイトゲームでのホットスポットの一つは、ライトで照らしだされたマリーナだ。ライトが虫やベイトフィッシュを集め、結果としてバスを招きよせることになる。ライトが当たる場所のエッジから外側は暗闇へと繋がっている。そこが狙い目だ。
![]() |
YUMF2WORM DingerーヤムF2 ワーム ディンガー 750~890円
アーボガストジッターバグ
980~1250円
![]() |
アーボガストジョインテッドジッターバグ
990~1135円