「アルトン・ジョーンズのワーミングテクニックの基本」
沢山のプラスチック・ベイトが次々に開発され発売される一方で、定番のワームによる定番の釣りは依然としてよく釣れるし、釣りの基本を再確認させてくれる。二つの基本的なリグ、すなわち、テキサスリグとキャロライナリグは自分の中でも最も活躍してくれる最高のリグと言える。両方とも根がかりしにくく準備も簡単で、あらゆる状況、場面に使えるだけでなく実際のところよく釣れる。トレーラーも色んなタイプが使える。テキサスリグで私がよく使っているトレーラーとしては、YUM(ヤム)の「クリスティー・クリッター」、「クリスティー・クロー」そして「ディンガー」と「リボンテール」を上げることができる。キャロライナリグのトレーラーとしては、同じくYUM(ヤム)の「クリスティー・クリッター」や6インチ・バージョンの「シャープ・シューター」をよく使う。私は一度、エリートシリーズでキャロライナリグにYUM(ヤム)の「チューブベイト」をトレーラーとして使い大成功を収めたこともあるので、色んなワームを試してみることに躊躇すべきでないし、実際のところ今上げた以外のワームを使ってきたことも確かだ。バレット・ウエイトをラインに通し、根がかりしないようにオフセットフックにワームをリグるテキサスリグは、1970年代に大流行した。使うウエイトは、タングステンかブラスで1/8オンス(3.5グラム)~1 1/2オンス(42グラム)のもが多い。狙う水深やカレントの強さ、そしてカバーの状況などによってウエイトを決めればよい。この時の法則として、その時々のコンディションによって魚が反応し、バイトする最小限のウエイトを選ぶのがコツだ。私はいつもウエイトが移動しないようにペグ留めをする。そのため、シンカーの位置に必ずトレーラーワームが付いてくるので自分の望むポイントにワームをきちんと送り込むことができる。キャロライナリグは、ウエイトを付けるメインラインではなく、その先のリーダー先端にフックを結紮する。先ず、シンカーをメインラインに通し、次にリーダーとの結紮部位を保護するためのビーズを通してからメインラインの端にバレルスイベルを結ぶ。そのスイベルのもう片方にリーダーを繋ぎ、リーダー先端にフックとワームをセットする。私は、普通キャロライナリグの場合、1オンス(28グラム)のバレルシンカーを使うことが多い。シャローウォーターの場合などリグを沈めるのに1オンスのウエイトは必要ないが、キャスティングが容易でボトムコンタクトが明確に伝わってくるのでシャローフィッシングであっても1オンスのシンカーを使うことが多い。それに加えて、重めのシンカーだとボトムを引いてくる時に、ボトムの沈殿物を押しのけ、まき上げてくれるのでアピール力が上がる。バスがリグの存在に気付いた時にシンカーの後をついてくるワームが格好のエサに見えるはずだ。キャロライナリグの最も大きな特長は、リーダーの長さ分だけワームが離れた位置に漂うということだ。私は通常リーダーの長さを1~5フィート(30センチ~1.5メートル)にすることが多いが、カレントの強さやボトムの状態、そしてバスのムード(反応)によって長さを調整している。キャロライナリグのコツは、メインラインより5ポンドぐらい細めのリーダーを選ぶことだ。例えば、キャロライナリグが万が一根がかった時にも、リーダーを若干細目にしておくとフック以外の部分の回収が可能になることが多い。フックにワームをセットする時のやり方は、テキサスリグもキャロライナリグも同じで、オフセットフックの針先をワーム先端から大体1/4インチ(6ミリ)ぐらい差し込んでから、いったんワームの外に針先をだした後にフックを180度回転させてワームが形を損なうことなく自然な感じを維持できるワームポジションに再度へ針先を差す。フックシャンクはワームの外に出ている状態だ。そして反対側に一旦貫通させてから再び針先をワーム表面に軽く埋め込むように刺してやる。この時、オフセットベンド部やフックアイ、さらにはノットがワームの中にできるだけ隠れるようにセットできれば、根がかりが起こりにくくなる。テキサスリグであろうがキャロライナリグであろうが、次に重要となるのはリールではなくロッド
だということを知っておいてほしい。私はテキサスリグの場合、ロッドチップを上げてワームにアクションを付けるが、1回に6インチ(15センチ)ロッドチップを上げ、元に戻すというような感じだ。キャロライナリグの場合は、ロッドを横方向へゆっくりと18インチ(45センチ)ほどスイープさせ、ラインを巻き取りながらロッドを元の位置に戻すという感じを繰り返す。テキサスリグもキャロライナリグも釣り方は違うがどちらもとても有効な釣法だ。どちらかと言えば、テキサスリグは特定したバスを狙うのに、一方キャロライナリグはロングキャストによる広範囲な攻めに向いている傾向がある。私はボートデッキに2種類のロッドを準備して、バスの反応によって使い分けている。どちらか一方に非常に反応がよい時もあるし、両方ともよく効く場合もある。キャロライナリグは、10年ぐらい前から非常に人気がでてきたが、テキサスリグだってまだまだスレた魚はそう多くはないだろう。
アメリカンルアーフィッシング入門!VOL,46
20150309news