「冬のドロップショット・リグはこれだ!」
アラバマのピクウィック・レイクの朝は、バスガイドでもあるジミー・メーソンにとっては、スミスウィックのログ・フィッシングが何と言ってもファースト・チョイスだ。しかしその一方で、ボトムに張り付いた魚がジャークベイトに興味を示してくれないのも事実だ。メーソンは、ジャークベイトに反応してくれないバスを狙うためにドロップショット・リグ用のロッドも準備するようにしている。ドロップショットは、この時期に使いたくなるリグだ。たとえこの釣りが、あなたの釣りの好みとは違っていたとしても、ドロップショットが必要な日もあることもこれまた事実だろう。バスがボトム付近にいれば、ドロップショットであれば口を使わすことも可能だ。アラバマのロジャースビルのトーナメントプロで、テネシーリバーのガイドであるメーソンは、最近徐々に彼の釣りパターンの中にドロップショット・パターンが入ってきていると言う。特に、YUM(ヤム)の新しいドロップショット・ワームが3種類発売されてからは、ドロップショット・パターンを自分の釣りに取り入れる様になった。ヤムのキルショット(YKS3)、ワーミングショット(YWS3)、そしてシャープシューター(YSSR4, YSSR6)の3種類だ。これらのワームは全て、ドロップショットでの使用を目的にデザインされているドロップショット専用のワームだ。サイズは小さ目で、非常にしなやかでソフトなボディーになっている。メーソンは、ドロップショットを一年を通して使っているが、それぞれのシーズンによっても使い方が若干異なる。ただ共通して言えることは、天候や水の濁度やフィッシングプレッシャーなどによって釣りがタフになっている時に、ドロップショット・パターンへとシフトすることが多い。そこで、厳寒期のドロップショット・アプローチについてと、ヤムの新しいドロップショット・ワームについて聞いてみた。
キルショット / YKS3 / 3.75インチ(9.5センチ) 540円 | |
メーソンのウインターシーズンのドロップショット・パターンに絶対的に欠かせないのがキルショットだ。キルショットとワーニングショットは似ているがワーニングショットよりもアクションが弱めで、かつ繊細だ。水温が下がるにしたがって、バスやベイトフィッシュの活性は下がり動きもスローになるのでメーソンは強めにアプローチし過ぎないように心がけている。キルショットは、ボディーに蛇腹のような凹凸を持ち、細身で先端が丸まったチャブテールになっている。 |
ワーニングショット / YWS3 / 3.75インチ(9.5センチ) 580円 | |
テーパがついたフロントノーズから徐々にテールに向かって細くなっている全体的なシルエットは、キルショットに似ているが若干よりスリムになっている。サイズもカラーバリエーションもキルショットと同じだ。大きな違いはテールの形状で、チャブテールではなく、より細く扁平かつ薄い三角形状になっている。テールの付け根が細いことと、このテール形状によって水流やロッドアクションによく反応して動いてくれる。メーソンは、水温が上がり始め、魚の活性自体も上がった状況でワーニングショットをよく使う。キルショットを含め他のワームに反応が無い時にも試して欲しいワームだ。 |
シャープシューター / YSSR4 / 4.5インチ(11.4センチ),YSSR6 / 6インチ(15センチ) 580円 | |
最も基本的なドロップショット・ワームでサイズは2種類。ワーニングショットやキルショットと比較してもボディーは細く、先端の扁平なテールはまるで甲殻類の爪やベイトフィッシュのヒレのようにも見える。テールの付け根部分が細いのでナチュラルなアクションをしてくれる。メーソンのシャープシューターの冬場の使い方は、魚がヘビーな冠水植物やウッドカバーにタイトに潜んでいる状況でのナチュラルアクションからのリアクションバイトだ。 |
【冬のパターン】
メーソンの冬のドロップショットでのアプローチは、バーチカルな使い方がメインとなる。魚探でバスが必ずいるであろう場所を特定し、そのスポットでドロップショットを使う。例外として、もし水がかなりクリアで日差しが強ければシャロースポットでは横方向に誘うこともある。もし、魚へのプレッシャーを心配するのであれば、ボートをスポットから少し離し、スポットへショートピッチでドロップショットリグをキャストし、少しラインを張り気味にしながらバスがいるであろうスポットを通してゆっくりと引いてくる。どの攻め方であってもアクションを加える間隔は少し長めに取る必要がある。
シンカーが着底したら、ポーズを入れながらやさしくジャークするか小刻みにシェークしながら、ラインのテンションをキープしつつ、シンカーの上にワームが来るように心がける。フォール中にバイトがある場合もあるので、シンカーがボトムに着底する間のフォール中も最新の注意を払おう。ドロップショットリグは、何もボトムにいる魚だけを狙っているわけではない。実際のところ、気難しいサスペンドバスを狙うのにも向いている。魚探でドロップショットがフォールしているのを見ながら、バスの群れの直上もしくは直下でフォールを止め、ワームにアクションを加えながら横方向へリトリーブする。時として、ドロップショットは絞り込んだトラクチャーや魚の群れをターゲットにする場合にも効果的だ。冬の低活性の時期に他のルアーには反応が無い場合にドロップショットへスイッチするとよい。
【ドロップショットのタックル】
キルショットとワーニングショットの場合は、小さ目のショートシャンクのドロップショット・フックをチョン掛けで使うことが多い。カバー周りをシャープシューターで狙う時は、少し長めのシャンクでワームキーパー付きのフックにウィードレスにフックポイントをワームに埋め込むようにセットして使うことが多い。特に1/4オンス(7グラム)のドロップショットシンカーを気に入って使っている。7.5フィートのファーストアクション・ロッドに6~8ポンドのフロロカーボンラインの組み合わせがお勧めだ。